久しぶりに読み応えある、考察もおもしろい論文を読んだ。1日2報読んでいることを考えると、相当はずれクジばかり引いていたのかも。

Geissler B, Margolin W.
Evidence for functional overlap among multiple bacterial cell division proteins: compensating for the loss of FtsK. Mol Microbiol. 2005 Oct;58(2):596-612.

バクテリアにおけるZ ringを介した細胞分裂機構はlinear pathwayとして、FtsZをはじめとして順々に連なって(A→EX→K…という具合に)行われると考えられていたが、それに一石を投げかける論文。ftsK null mutantを相補するfts遺伝子から、bipass routeが存在することを示唆、そしてそのメカニズムを考察している。ここまで確かめるか、というほど突き詰めてある。膜のシステム1つ1つは、リクルートするタンパク質(足場)と酵素両方が大事だということを今一度考えさせるのに十分な内容だった。